• 地域連携薬局/在宅医療支援ならびに地域に密着したかかりつけ薬局

 HIP(Home Infusion Pharmacy)研究会は、注射薬のミキシングや持続注入用デバイスへの薬液充填など、無菌調剤に取り組んでいる調剤薬局の薬剤師が、地域連携を前提とした在宅医療の推進と薬剤師業務の質向上を目的として2007年8月12日に創設された全国的な組織です。
 その下部組織であるHIP研究会関西支部は、岸和田市の山本新一郎支部長の下、関西で医療的ケア児や静脈経腸栄養療法、終末期医療などの支援に携わっている、もしくは興味を持つ薬剤師が年に数回集まって勉強会を開催しており、本年12月14日(日)に開催する第38回HIP研究会関西支部例会の世話人を私が引き受けることになりました。
 ご承知の通り、2040年代には日本の高齢者人口がピークを迎える一方で、労働の担い手となる現役世代の急減が試算されており、医療・介護の分野においても、限られた資源で如何に社会保障の持続可能性を確保するかが問題となっています。また、本年4月の社会保障審議会介護保険部会では、「2040年に向けて、地域包括ケアシステムを深化させ、医療・介護の一層の連携を図り、医療・介護・予防・生活支援等の包括的な確保を図っていく必要がある。」と提言されています。そのような背景から、第38回例会では『在宅緩和ケアにおける理想の地域連携』をテーマに掲げて、多職種を一堂に集めてパネルディスカッションを開催することにしました。
 最初に、『最期まで生き切る、その支えとなるために』と題した基調講演を奈良県立医科大学附属病院緩和ケアセンター長の四宮敏章先生から賜り、緩和ケアにおける地域連携の基盤となる考えを深めたいと思います。なお、四宮先生は登録者数15万人を越える「ドクタートッシュ 緩和ケアの本流」というYouTubeチャンネルで緩和ケアの情報を継続して発信されている人気YouTuberでもあります。ご興味のある方はぜひともチャンネル登録をしてご視聴ください。
 次に、奈良県下でそれぞれの立場で積極的に緩和ケアに携わっておられる先生方、調剤薬局薬剤師の二十軒栄亮先生、病院勤務薬剤師の阪本光謙先生、訪問看護師の辻本雄大先生、訪問診療医の吉田健志先生、以上4名からなる多職種の先生方をパネリストとしてご登壇いただき、「理想の地域連携を実現するために、私たちは何ができるか」と題して、病診連携や多職種連携における課題と解決策についてご自身の経験や思いについてご講演を賜りたいと思います。
 そして最後に、四宮先生とパネリストの先生方、シンポジウム参加者の方によるディスカッションと質疑応答の時間を設けて、理想的な地域連携について多職種・多機関の協働や情報共有、役割分担などを明確にできればと思います。
 奈良県初開催となるHIP研究会関西支部例会は、ユネスコ世界遺産に登録されている「古都奈良の文化財」にも手軽に足を延ばせる奈良県コンベンションセンターを会場として、また、会場参加が難しい方のためにWeb視聴もできるハイブリッド形式で開催します。これも一重に、共催会社の第一三共株式会社および大研医器株式会社のお力添えによるものです。この紙面をお借りして、両社に感謝申し上げます。
 世話人として、全国の医療従事者と介護従事者の皆様が一堂に会して、理想の地域連携を実現するための話し合いができれば幸甚です。添付の案内状にプログラムと参加登録用のQRコードがありますので、奮って参加登録をお願いします。それではみなさん、12月14日(日)は古都奈良でお会いしましょう!

第38回HIP研究会関西支部例会案内状F